初心者さんのための一箱古本案内


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13日に開催される「表町ブックストリート」の一箱古本市の申込は終了しました。

「一箱古本市に興味はあるけど、どうやって準備すればいいか分からない」という理由で申込みを迷っている方もいらっしゃるかもしれません。

そんな未経験または初心者の皆様が出店についてなんとなくイメージできるよう、至極おおまかな手引き(以前のイベントで投稿した文面を一部修正したもの)を載せておきますので、ご参考になさってください。

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出店を迷っている初心者さんのための一箱古本市案内(1)

【概要】

1)「一箱古本市」とは?
プロアマ問わず、蔵書を一箱(今回のイベントでは1m四方のブース一つ)ぶん用意して販売、みんなで小さな本屋になってしまおうというフリマ形式のブックイベントです。

2005年に東京で開催された本のイベント「不忍ブックストリート」で生まれたこの形式は、誰でも気軽に「本屋さんごっこ」ができるという魅力から、いまや全国に広がりを見せ、各地で同様のイベントが開催されるようになりました。

本好きの皆さんの中には「こんな本屋があったら」「もしも自分が本屋を開くならこんな店にしたい」と、ぼんやり空想したことのある方も少なくないはず。一箱古本市ではそんな空想をささやかながら実現できてしまう、というわけです。

その魅力にハマった結果、各地のイベントに遠征する一箱店主さんがいたり、一箱古本市への出店をきっかけに、本格的に書店を開業してしまう例も。
あるいは断捨離を兼ねて参加したり、お子さま連れでおみせ屋さんを体験したり、自作のZINEを販売したりと、幅広い層が楽しめる間口の広さも魅力の一つです。

2)販売できる本の分量は?
もともと一箱古本市は文字通り「段ボール箱一つぶん」の本を販売する形式でしたが、近年は広義に解釈して、「小規模の区画一つぶん」とするイベントもあります。

「表町ブックストリート」では、各店に1メートル四方の区画を販売ブースとして割り当てており、この区画内に収まれば冊数は問いません。(拡張を希望される場合は2区画まで申込み可)

また、机や棚などの什器類、ポップや看板などを持ち込んでいただいてもけっこうです。
限られたブース内でどのように陳列するかアレコレ考えるのも「本屋さんごっこ」の楽しみの一つ、とお考えください。

商品・什器だけでなく、椅子やゴミ箱といった備品も含めて1メートル四方に収まるよう、設営をお願いします。

3)どんな品を売ればよい?
ご自宅で眠っている書籍や雑誌、あるいは自作の冊子(ZINE)など、基本的にはお好きな本をお持ちいただいてけっこうです。
必ずしも「珍しい本」や「人気のある本」でなくても問題ありません。

とにかくオススメしたい本、誰かに役立ててほしい本、会話のきっかけになりそうな本、同じ趣味の人に見つけてほしい本、などなど・・・。イベントを楽しんでいただくという意味では、「売れるかどうか」よりも、ひとまずお客さんとの交流を目的に選書してみるとよいかもしれません。

また、販売品目の中に本が含まれていれば、雑貨やCD・レコードなどの物品も併売していただいてけっこうです。(販売品すべてが本以外の物品で占められるのは不可)

ただし今回のイベントでは、以下の品を販売禁止とさせていただきますのでご注意ください。
・成人向け図書
・飲食物
・火器・刃物などの危険物
・酒類や薬品・化粧品など、法律で販売を制限されるもの

 

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出店を迷っている初心者さんのための一箱古本市案内(2)

実際に一箱古本市に出店するとなったら、どんな準備が必要でしょうか。

アイデア次第でいくらでも準備するものは増えますが、まずは基本的なところだけ押さえていきます。

【出店の準備】

4)販売する本を選ぶ

各ブースごとの品揃えに特色が出ていて、それぞれの個性を楽しめるのも一箱古本市の醍醐味の一つ。

出店に慣れた人や本のイベントによく足を運んでいる人、また好きな読書ジャンルを明確に持っている人であれば、特定のジャンルやテーマで選書したブース作りを考えるのも楽しいでしょう。

一方で、そうした選書に不慣れな方も多いはず。なにしろ日常生活の中で、陳列・販売する本をセレクトする機会は限られていますからね。だからこそ、この特殊な作業を楽しんでもらえればと思います。
そんなワケで、難しく考える必要はありませんので、とにかく好きな本、誰かにオススメしたい本などを選んでみてください。

限られたスペースに好きな本だけを並べてみれば、自分では気付かなくても、そこに店主である貴方の、ひいては店の個性は、否応なく現れることでしょう。

5)冊数と陳列方法をシミュレーションしてみる

ところで、もしかしたら選書の「内容」よりも「冊数」に悩む、という人もいるかもしれません。

すでに述べた通り、今回のイベントでは1店舗あたり「1×1m」のスペース内に、商品・什器はもちろん、椅子やゴミ箱といった備品も含めて収まるよう、設営していただきます。

このスペースにどのくらい物を置けるか、イベントに不慣れなうちは見当を誤りがちです。

また、会場の表町商店街に車を乗り入れることができませんので、徒歩での搬入を想定して荷物の量を把握しておく必要がありそうです。

基本的には、冊数が多いなら多いなりに、少ないなら少ないなりに、陳列の仕方を工夫すれば済むことですので、実際のところあまり心配する必要はありません。

ただ出店に不慣れなうちは、本の分量に見合った陳列方法、あるいは反対に、予定する陳列方法に見合った分量を事前にシミュレーションしておくことをオススメします。

陳列の仕方をいろいろと工夫してみることで、当日の会場で慌てずに済みますし、より魅力的な売り場を作れるでしょう。

陳列のやり方にはさまざまなバリエーションと、それぞれの長所短所があります。例えば机や台などを使って高い位置に本を並べればお客さんから見えやすい、地面に箱を置くなど低い位置に並べたらコミュニケーションしやすい。背表紙を見せるように並べれば狭いスペースにたくさん並べられて、表紙を見せる「面出し」「平起き」陳列は目に留まりやすい。ジャンルや作者順に整然と並べるか、あえて雑然とさせて意外な出会いを促すか。余力があれば箱や棚の什器を一ひねりして個性を出す、商品をアピールするPOPや店の看板を作ってみる、などなど。

さまざまな考え方で、自分に合ったやり方をぜひ探ってみてください。

 

 

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出店を迷っている初心者さんのための一箱古本市案内(3)

出店の準備のなかでも、特に初めての方が戸惑ったり失念したりしやすい作業について。

6)本に値段を付ける  (直前になって焦る作業その1)

持ち物や作品の売値を自分で決めて値札をつけるという、おそらく多くの方にとって未体験の作業。「こんな感じでいいのかな?」と探り探りすすめることになるかと思いますので、早めに着手したいところです。

値札に関しては、とりあえず出店者さん自身とお客さんが売値を把握できさえすれば最低限の要件クリア。付箋やメモ用紙など、手ごろな紙に手書きでも充分です。

(もしも余力があるようなら、イラストやハンコ、ロゴなどをあしらった、オリジナルの値札デザインを考えてみるのも楽しいですよ。お客さんや他の一箱店主さんとの会話のきっかけになることもあります。)

用心しておきたい点としては、本から値札が落ちて分からなくなったり、うっかり他の本と入れ替わってしまったりする、といった事態でしょうか。本を選ぶお客さんは、当然ながらページをパラパラとめくって中身を吟味しますので、値札が落ちてしまうことは充分にあり得ます。

「新刊スリップのように折り返すタイプの値札を、ページを挟むように挿しておく」「付箋紙のようなものを使用する」「値段だけでなく店名や書名、または判別できる記号を書いておく」などなど、なにかしらの対策はあったほうがいいかもしれません。

肝心の本の売値自体をどうやって決めたら良いか、と悩む人もいるかもしれませんね。

もっとも、こればかりは「大いに悩んでください」「悩む時間も楽しんでください」としか……。いや、けっして教え惜しみをしているわけでも、意地悪で言っているわけでもなくてですね。

なにしろプロの古本屋でも値付けのやり方に共通の「正解」があるわけではありませんので。

いわゆる「相場」を参考にするもよし、そんな世間の基準はまるっと無視して個人的な思い入れを大いに反映させるもよし。そうした基準の選択も含め、高過ぎず安過ぎず、その本にふさわしい値段を自分なりに考えてみてください。繰り返しになりますが、正解はありませんので。

じっくりと悩んだ末に付けた値段で、お客さんが満足してくれたときの嬉しさたるや……

7)釣り銭を用意(直前になって焦る作業その2)

当日、運営スタッフ側で釣り銭の用意はしませんので、各自事前にご準備ください。

窓口・両替機とも平日15時までしか利用できない金融機関がほとんどです。金曜日の夕方にあわてないよう、とにかく覚えているうちに早めに釣り銭を用意しておきましょう。両替手数料などは金融機関ごとに決められていますので、ご都合の良い機関でご利用ください。

いうまでもなく、本の値付けを100円単位にするか、50円、10円、1円単位まで細かく設定するのか、それによって用意する硬貨の種類が変わります。

逆にいえば、用意できる硬貨の種類から値付けを検討してみるのも一つの方法かと。少々極端な例でいえば、全部の本を千円単位で値付けすれば硬貨のお釣りは一枚もいらない、みたいな話ですね。

釣り銭は各自で管理をお願いしておりますので、容れ物も管理に適したものをおすすめします。

8)搬入方法を検討する

直前、というか準備しておかないと当日の朝に焦る作業ですね。

今回のイベントでは、会場である岡山市表町商店街に車で乗り入れることは出来ません。また、路上駐車もお控えください。

周辺には有料駐車場がたくさんありますし、公共交通機関(バス、路面電車)の停留所も近いので、交通アクセス自体は便利な場所です。(土日の料金が高くなる駐車場もありますのでご注意。)

したがって考えるべきなのは、駐車場・停留所から徒歩で荷物を運び込む手段。

自動車であれば手持ちで運ぶか台車などを利用、公共交通機関であればスーツケースのような大きめのカバンやキャリーカートなどで運ぶことが想定されます。

(大きめのカバンなどはそのまま陳列用什器として使用する方もいらっしゃいますね。荷物を増やさずブース作りができる良い例といえます。)

本イベントでは「1メートル四方のブース内に収まれば分量・陳列方法は自由」と先に述べましたが、こうした搬入方法の制約をふまえると、実質「徒歩で搬入可能な限りにおいて」という条件があることになります。(もちろん、複数人で搬入したり、駐車場と会場を何往復もしたりすれば、かなりカバーできますが。)

準備の際には、こうしたこともふまえて分量を決めていただければと存じます。

9)その他あれば便利なもの

電卓(携帯電話の電卓機能でも代用可能)

紙とペン(メモ、値札変更、急なポップ作成など)

マスキングテープ(袋を留める、掲示物、ゴミ袋設置など)

防寒対策(脱ぎ着しやすい上着、ストール、ブランケット、携帯カイロなど)

商品袋(袋は不要というお客さまも多い昨今ですが、何枚か用意しておくと慌てずにすみます。)
一定の条件を満たしていればレジ袋を有料にする義務はありません。詳細は 経産省のHPをご参照ください。

遊び心を発揮すれば他にも看板やポップ、オマケ品、自作のショップカードやフリーペーパー、衣裳……と、いくらでも用意するものは挙げられますが、まずは実用的なものを思いつくまま記してみました。

 

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出店を迷っている初心者さんのための一箱古本市案内(4)

ここまで、一箱古本市に出店するうえでの準備について簡単にご案内しました。

「意外と簡単そう」「ちょっとやってみようかな」と思っていただけたら幸いです。

以下、「表町ブックストリート」(1013日 於:岡山市表町商店街)への出店申込のやり方と注意事項をおさらいしておきますね。

【エントリー】

1)申込方法は?

 ⇒下記リンクのURLから申込ページ(googleフォーム)に移動して、必要事項をご記入のうえ「送信」ボタンを押してください。

(25年度のブックストリートの申込は終了しました。)

2)ちゃんと申込できたかどうか不安

 申込ページからエントリーできている場合、
 ・Google フォーム( forms-receipts-noreply@google.com )から申込内容の控えを記載した自動送信メールが届きます。
 ・その後、通常23日以内に実行委員が申込内容を確認して、参加の可否をメールにてご連絡さしあげます。(この時点で正式に申込みが受理されたものとします。)

3)メールが届かない

 申し込んだはずなのにメールが届かない場合、よくある理由は以下の通りです。

申込時に入力したメールアドレスに綴り間違いがある。

ご使用のパソコン、携帯電話のメール受信設定によって「受信拒否」されている。
(特に携帯電話の場合、初期設定が「パソコンからのメールを拒否」となっている機種があります。)

迷惑メールフォルダ内に振り分けられている。

(Gメールの場合は「プロモーション」フォルダ、「ソーシャル」フォルダに入っていて気付かないこともありますので、あわせてご確認ください。)

携帯電話が長文メールに対応していない

申込フォーム入力後、ページ最下段「送信」ボタンを押し忘れている。または入力内容に記入漏れ、チェック漏れがあり、「送信」ボタンを押しても無効になっている。
(入力済みの申し込みフォーム画面がそのまま表示されている場合、送信が完了していません。必須項目の記入・チェックに漏れがないかいま一度ご確認のうえ、再度送信してください。)

「届いた申込に対して実行委員がメールを送っていない」という事例はこれまでのところ一度もありませんが、今後うっかり忘れてしまう可能性もゼロではありません・・・気を付けます。

いずれにせよ、数日経ってもメールが届かない場合は、上記項目をご確認のうえ、出店受付担当である古本斑猫軒宛てのメール( shop@hanmyouken.net )にてお問い合わせください。

すでにお申込み済みの出店者さんにつきましては、SNS等で紹介してまいりますので、どうぞお楽しみに!

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